保険は使えない?

レーシックなどの屈折矯正手術は、国民健康保険を適応できません。そのため、病院が自由に費用を決めることができる“自由診療”という扱いになっており、十数万から数十万円、場合によっては百万円を超える費用がかかることもあります。そうなると、どうしても気になるのは手術費用を軽減する制度の利用です。
レーシックの手術費用についての記事などで、手術費用を軽減する方法としてよく見かけるのは、生命保険やその特約などの“手術給付金”を使う方法です。レーシックも手術ですから、手術給付金の対象となる場合もあります。その保険の契約内容にもよりますが、一回の手術について、およそ10万円ほどを手術給付金として受け取ることができます。その後に再手術で費用がかかった場合でも、最初の手術から保険の約款で定められた期間が過ぎた後の手術であれば、給付金を受け取れる場合もあります。
ただし、このような給付金が受け取れるのは、ほとんどの場合、すでに以前から生命保険や特約に加入している方についてのみ言えることです。近年、レーシックなどの屈折矯正手術の費用を保険の手術給付金でまかなう人が急激に増え、この給付金目当てでレーシックを受ける前提で保険に加入する方も増加したため、現在のほとんどの生命保険では約款が改定されています。そして、その約款には屈折矯正手術を給付対象としない旨が記されています。
つまり、今から手術給付金の付いた保険や特約に加入しても、レーシックを受ける際に給付金が受け取れるとは限らないのです。中には給付金を受け取れる保険を販売している会社もあるかもしれませんが、ほとんどの保険会社はレーシック目当ての駆け込み加入を防ぐために、約款を改定していると思われます。焦って保険に加入する前に、担当者にこの点を確認をしておく必要があります。
また、保険の他に「高額療養費制度」を利用できると勘違いしている方も稀にいらっしゃるようですが、これはレーシックなどの屈折矯正手術では利用できません。
高額療養費制度とは、1ヶ月に1世帯が支払った医療費が一定額以上になった場合、定められた上限(自己負担限度額)以上に支払った医療費を還付(払い戻し)してもらうことができるという制度ですが、対象は健康保険が適用される医療費についてのみです。自由診療扱いの屈折矯正手術には適用できません。
さらに付け加えれば、以前から手術給付金付きの保険に加入していたとしても、契約内容によっては屈折矯正手術で給付金が受け取れない場合も考えられます。安直に「手術給付金が受け取れる」とは考えずに、まずは加入している保険会社に問い合わせて確認してみましょう。ただし、自分自身でも約款を調べておいて、担当者の説明が約款と食い違っていないかも確認する必要があります。約款上受け取れる契約内容であれば、手術給付金を受け取る権利はあります。
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