手術とドライアイの関係

涙の量が少なくなる症状を「ドライアイ」と呼びますが、角膜を削る屈折矯正手術を受けると、しばらくの間ドライアイの症状が出ます。
レーシックなどの屈折矯正手術では、角膜をレーザーで切除したり、角膜表面を切ってフラップと呼ばれるフタを作ります。すると、角膜に通っている視神経は切断、あるいは損傷します。そのため、角膜が感じた刺激が視神経を通って涙腺に伝わるという反応が鈍り、この刺激によって分泌されるはずの涙が出にくくなります。これが、手術後にドライアイが起きる原因です。
この原因により、屈折矯正手術で角膜を切除した多くの患者は、術後に一過性のドライアイにかかります。角膜上皮が再生したり、あるいは元に戻したフラップの切断面が再生するまでの間は、角膜の神経は切断された状態なので、涙の分泌が減ってしまいます。
正常な人の場合、短ければ数日〜数週間、長くとも2〜3ヶ月ほどで、この一時的なドライアイは改善します。しかし、元々ドライアイの症状を抱えている人の場合、さらに重度のドライアイになってしまい、通常よりも症状が長引くことがあります。そうなると、目が乾燥することにより、術後に起こる合併症の危険度が高まります。
そのため、すでにドライアイの症状がある方が屈折矯正手術を受けた際は、術後の経過をより細やかに見て、必要があれば涙点プラグ(涙の出口を器具で止め、涙を溜める治療法)などの処置が必要になります。また、手術を受ける前にドライアイの改善治療を行ったほうが良い場合や、手術自体を避けなければならないこともあります。
手術によって切断された視神経は、術後に回復しても100%元通りにはならないので、元々ドライアイのきつい方にとっては、屈折矯正手術によるドライアイの悪化はできるだけ避けたいところです。
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